冬の乾燥対策に欠かせない加湿器。
今回は、象印のスチーム式加湿器の中でも注目の2機種、EE-TB60 と EE-FA50 を徹底比較します。
それぞれ「ハイパワーで広い空間に強い」モデルと「静音・寝室向き・デザイン高め」モデルとして特徴が分かれており、仕様や機能を整理することで「自分に合った1台」を選びやすくなります。
本記事では、タンク容量・加湿能力・適用~畳数・消費電力・運転音・お手入れのしやすさなどを分かりやすく比較し、その違いや選びどころを丁寧に解説します。
製品概要
象印のスチーム式加湿器「EE-TB60」と「EE-FA50」は、いずれも沸騰させたお湯の蒸気で加湿する「清潔スチーム方式」を採用した人気モデルです。
水を沸騰させることで雑菌の繁殖を防ぎ、フィルター交換の手間が不要という手軽さが魅力です。
両機種ともデザイン性と安全性を重視した設計で、チャイルドロックや自動停止機能なども備えていますが、対応畳数やサイズ・操作性などに違いがあります。
まずは、それぞれのモデルの概要を確認していきましょう。
EE-TB60 の概要
EE-TB60は、象印のスチーム式加湿器の中でも「ハイパワータイプ」として位置づけられるモデルです。
最大加湿能力は600mL/h、適用床面積は木造和室で約10畳、プレハブ洋室で約17畳と広範囲に対応しています。
タンク容量は4.0Lで、連続運転時間は約6時間。
操作部は上面に配置され、シンプルなボタン操作でモード切替が可能です。
本体カラーはホワイトを基調に落ち着いたデザインで、リビングやオフィスなど、広めの空間に最適なモデルといえます。
EE-FA50 の概要
EE-FA50は、象印が展開する「STAN.」シリーズの一部として位置づけられるデザイン重視モデルです。
最大加湿能力は480mL/h、適用床面積は木造和室で約8畳、プレハブ洋室で約13畳と、寝室や個室にぴったりのサイズ感です。
こちらもタンク容量は4.0Lですが、静音性と操作のしやすさに優れており、デザイン性の高い外観はインテリアにも自然に溶け込みます。
また、フタの開閉や給水がしやすい構造で、毎日のお手入れや使い勝手を重視するユーザーに人気です。
主な仕様の比較
EE-TB60とEE-FA50はどちらもスチーム式の清潔加湿器ですが、スペックの細部には明確な差があります。
ここでは、タンク容量や加湿能力、消費電力などを中心に比較していきます。
タンク容量・加湿能力・適用床面積
両モデルのタンク容量はいずれも4.0Lで共通しています。
しかし、加湿能力には差があり、EE-TB60が最大600mL/h、EE-FA50が480mL/hと、TB60の方が約25%ほど高い出力を持ちます。
この違いはそのまま適用床面積にも反映され、TB60は広いリビングやオフィス向け、FA50は寝室や子ども部屋などに適したモデルです。
どちらも「沸とう式」で蒸気を発生させる仕組みのため、雑菌を抑えたクリーンな加湿が可能です。
消費電力・連続運転時間・運転音
消費電力はEE-TB60が約985W、EE-FA50が約410W前後(標準加湿時)と、TB60の方が加湿力に比例して高めです。
その分、広い空間を短時間で潤せますが、電気代を抑えたい場合はFA50の方が経済的です。
運転音についてはFA50が静音設計で、就寝時や在宅ワーク中の使用にも適しています。
連続運転時間はどちらも約6時間前後と共通で、夜間の連続加湿にも十分対応できます。
サイズ・重量・安全・手入れ機能
サイズはEE-TB60が幅24cm×奥行27.5cm×高さ36.5cm、重量約2.9kg。
EE-FA50は幅24cm×奥行27.5cm×高さ32.5cm、重量約2.4kgと、一回りコンパクトで軽量です。
両モデルともに転倒時自動オフ機能・空だき防止・チャイルドロックなどの安全装備を完備。
また、内部クリーン機能や広口容器構造によって、給水・掃除が簡単にできる点も共通の魅力です。
違いと選びどころ
EE-TB60とEE-FA50のどちらを選ぶべきかは、使う環境や重視したいポイントによって異なります。
加湿性能・デザイン・静音性・価格帯のバランスを整理することで、自分に最適な1台を選びやすくなります。
以下では、主な違いを生活シーンごとに解説します。
広い部屋向けか寝室/小部屋向けか
EE-TB60は600mL/hという高出力で、17畳の洋室までカバーできるハイパワータイプです。
リビングやオフィスなど、空気の乾燥が激しい大空間での使用に最適です。
一方、EE-FA50は13畳まで対応の静音モデルで、寝室・子ども部屋・ワークスペースなどにちょうどよいサイズ。
「家族全員で使うか」「個人の部屋で使うか」で選び分けるのが基本です。
静音・操作性・デザインの違い
EE-FA50は静音性が高く、稼働中でもほとんど動作音が気になりません。
また、デザインブランド「STAN.」シリーズ特有のミニマルでおしゃれな外観が特徴で、家具や家電との調和を意識するユーザーにも人気です。
EE-TB60は実用性重視の設計で、ボタン配置もわかりやすくシンプル。
外観よりも「加湿性能と信頼性」を重視する方に向いています。
価格・コストパフォーマンスでの比較
市場価格では、EE-TB60が約26,000円前後、EE-FA50が約33,000円前後で販売されています(2025年10月時点)。
加湿能力が高いにもかかわらず、EE-TB60のほうがやや手頃な価格で購入できる点は魅力です。
一方、EE-FA50は高級感のあるデザインと静音設計が評価されており、コストパフォーマンスよりも「インテリア性や快適性」を重視する層に人気があります。
共通のメリット・注意点
両モデルは共通してスチーム式の安心感とメンテナンスの簡単さを持つ優秀な製品です。
ここでは、どちらを選んでも得られる利点と、使用時に気をつけたいポイントをまとめます。
スチーム式ならではの“清潔加湿”のメリット
象印の加湿器は、すべての機種が「水を沸とうさせて蒸気を出す」方式を採用しています。
この方法は、超音波式や気化式に比べて雑菌の繁殖を防ぎやすく、常にクリーンな蒸気で加湿できるのが特徴です。
また、フィルターを使わないため、カビやニオイの心配も少なく、衛生面で優れています。
フィルター不要・お手入れの簡単さ
EE-TB60・EE-FA50ともにフィルターが不要で、掃除はタンクや内側の軽い洗浄だけで完了します。
広口容器構造により手が入りやすく、クエン酸洗浄にも対応しているため、日々の手入れが簡単です。
また、タンクの形状が安定しており、持ち運びや給水もスムーズです。
使うときの注意点(蒸気の温度・設置場所など)
スチーム式の特性上、吹き出し口から出る蒸気は約65~80℃と高温になります。
小さな子どもやペットの手が届かない位置に設置することが大切です。
また、壁際やカーテンの近くに置くと結露や変色の原因になるため、できるだけ周囲にスペースを確保して設置しましょう。
おすすめするユーザータイプ
最後に、それぞれのモデルがどのような人に向いているかを整理します。
用途や部屋の広さ、生活スタイルに合わせて選ぶのが最も失敗しない選び方です。
こんな方には EE-TB60 が向いている
・リビングやオフィスなど広い部屋で使いたい方
・加湿スピードや出力を重視する方
・価格を抑えつつ信頼性を求める方
・静音性よりも性能重視のユーザー
こんな方には EE-FA50 が向いている
・寝室や子ども部屋など静音性を重視する方
・デザインやインテリア性を大切にする方
・おしゃれな家電で統一したい方
・操作性・お手入れの簡単さを優先する方
まとめ
象印のスチーム式加湿器「EE-TB60」と「EE-FA50」は、どちらも4.0 Lタンク・フィルター不要・スチーム式という基本仕様を共有しており、安心して選べるベースがあります。
その上で、EE-TB60 は「木造和室~10畳/プレハブ洋室~17畳」対応、定格加湿能力600 mL/h と広めの空間にも対応できるハイパワーモデルで、「リビングや広めの部屋に置きたい」「加湿を一気に行いたい」という方に適しています。
一方、EE-FA50 は「木造和室~8畳/プレハブ洋室~13畳」対応、定格加湿能力480 mL/h とやや小柄で、静音設計・寝室利用にも配慮された仕様が特徴。
「夜寝る前に使いたい」「操作・デザインも重視したい」「価格を抑えたい」という方に向いています。
使用環境(部屋の広さ・使用場所・静音ニーズ)と重視したいポイントを整理し、どちらが自分の生活スタイルに合っているかを基準に選ぶと失敗しにくいでしょう。


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