加湿器の購入を検討している方に向けて、象印 EE‑RU35と象印 EE‑MB20の違いを徹底比較します。
両モデルとも同じブランドによるスチーム式加湿器でありながら、適用床面積、加湿能力、運転モード、サイズ・重量、電気代などに明確な差があります。
特に「リビングの広い空間でたっぷり使いたい」「寝室や書斎で静かに使いたい」といった利用シーンの違いによって、どちらがよりフィットするかは変わってきます。
本記事ではまず両モデルの基本仕様を整理し、その上で性能・使いやすさ・価格面などを比較。最後に用途別にどちらを選ぶべきかを具体的に解説します。
これから加湿器を選ぶ方は、この記事を読めば「どちらが自分に合っているか」が明確になります。
製品概要：象印 EE-RU35とEE-MB20の基本仕様
象印のスチーム式加湿器「EE-RU35」と「EE-MB20」は、どちらも同社のベーシックモデルとして人気の高い製品です。
両モデルの最大の共通点は、加湿方式に「スチーム式（加熱式）」を採用していることです。
これは水を沸騰させて蒸気を発生させるタイプで、清潔な加湿と雑菌の少ないミストが特徴です。
EE-RU35は3.0Lクラスのタンクを搭載し、木造6畳・プレハブ洋室10畳まで対応。広めの部屋でもしっかり加湿できます。
一方のEE-MB20は約1.5Lタンクで、木造3畳・プレハブ洋室6畳程度に対応しており、一人暮らしや寝室などの小空間に最適です。
また、EE-RU35は上位モデルらしくタイマーや自動運転機能を搭載しており、快適さと利便性の両立を重視した設計となっています。
対してEE-MB20は、必要最低限の操作で扱えるシンプルモデルです。
価格面では、EE-RU35が約14,000円前後、EE-MB20が約11,000円前後で販売されており、用途によって選択の基準が明確です。
ブランド・型番の読み方と位置づけ
「EE」は象印の加湿器シリーズに共通する型番記号で、スチーム式を示しています。
「RU」や「MB」は世代やタンク容量の違い、またデザインラインを表しており、EE-RU35は容量大きめの上位ライン、EE-MB20はコンパクトクラスとして位置づけられています。
両者ともに家庭用スチーム加湿器の中では非常に人気があり、特に象印らしい「ポット構造」「フィルター不要」の設計でお手入れが簡単なのが特徴です。
共通する加湿方式とターゲット用途
両モデルに共通する「スチーム式」は、水を沸騰させることで発生する蒸気をそのまま放出する方式です。
フィルターや超音波振動を使わないため、衛生的でカビや雑菌の繁殖を抑えやすく、小さな子どもや高齢者のいる家庭にも適しています。
EE-RU35は広い空間での加湿を得意とし、リビングやダイニングなど複数人が集まる部屋での使用を想定。
EE-MB20は寝室や個室、ワンルームでの使用に最適化されています。
どちらも「清潔」「簡単」「静音」に重点を置いた象印の定番設計で、目的に応じて選べるラインナップになっています。
主な仕様（タンク容量・適用床面積など）の比較
EE-RU35は3.0Lタンクを搭載し、最大加湿量は約350mL/h、木造6畳・プレハブ10畳まで対応しています。
対してEE-MB20は約1.5Lタンク、最大加湿量は200mL/h程度で、木造3畳・プレハブ6畳が目安です。
本体サイズはEE-RU35が幅約24cm×奥行き27cm×高さ27cm、EE-MB20は幅約24cm×奥行き26cm×高さ25cmとコンパクト。
重さはRU35が約2.4kg、MB20が約2.1kgと、持ち運びにも差があります。
どちらも「フィルターなし設計」で、給水時の手間を最小限に抑えた設計。
特にRU35は持続時間が長く、就寝中や日中の長時間運転でも安心です。
性能比較：加湿能力・適用面積・運転モード
EE-RU35とEE-MB20の最も大きな違いは、加湿性能と運転モードの種類です。EE-RU35は「強・中・弱」の3段階に加え、自動モードや連続運転機能を備えており、部屋の湿度に応じて最適な加湿を行えます。
一方EE-MB20は2段階の手動モードで、シンプルながら安定した加湿を行います。
加湿量の差も顕著で、EE-RU35の方が約1.5倍のスチーム量を出せるため、リビングのような空間で乾燥を感じにくい環境を維持できます。
また、運転音の静かさでも両者には違いがあり、EE-MB20は小型であるため動作音が非常に静か。就寝時にも気になりにくい点が魅力です。
消費電力はRU35が約985W、MB20が約410W前後と差があり、電気代を重視する場合はMB20が有利です。
加湿能力（mL/h）と適用畳数の違い
EE-RU35は最大350mL/hで、木造6畳・プレハブ10畳対応。EE-MB20は200mL/hで、木造3畳・プレハブ6畳程度です。広さの目安から見ると、RU35はファミリー層向け、MB20はワンルームや個人向けといえます。
どちらも安定したスチーム量を保つ設計で、湿度が下がりやすい冬季の乾燥対策に非常に有効です。
運転モード・静音仕様・タイマー機能の比較
EE-RU35には「入・切タイマー」や「自動加湿制御」が搭載されており、快適な湿度をキープしながら無駄な運転を抑えることが可能です。
EE-MB20はシンプルな連続運転方式で、電源オン・オフだけの簡単操作。静音性も高く、寝室利用にぴったりです。
どちらも安全装置（転倒オフ・空焚き防止）を備えており、安心して使える点も共通しています。
消費電力・電気代の見通し
EE-RU35の消費電力は約985Wで、1時間あたり約26円前後（1kWh=27円換算）と想定されます。
EE-MB20は約410Wで、1時間あたり約11円前後と省エネ性能に優れています。
長時間運転する用途や寝室用としてはMB20が有利ですが、リビングで十分な加湿を求めるならRU35のパワーが必要です。用途に応じたバランス選びがポイントとなります。
使いやすさ・機能性の比較
象印EE-RU35とEE-MB20は、どちらも「お手入れのしやすさ」と「操作の簡単さ」で高い評価を得ていますが、実際の使い勝手には明確な違いがあります。
EE-RU35は上位モデルとして、使い勝手を重視した細部設計が多く見られます。
たとえば、広口の給水口で手入れがしやすく、フタの着脱もスムーズです。
タイマー機能や自動運転モードを搭載しており、加湿量を自動でコントロールできるため、手間なく快適な湿度を維持できます。
一方のEE-MB20は、極めてシンプルな設計が特徴。
電源スイッチを押すだけで運転を開始でき、設定項目が少ないため誰でも直感的に使えます。
特に高齢者や機械が苦手な人にとって扱いやすく、寝室などで手軽に使える点が魅力です。
両モデルともフィルター交換が不要で、内部に水アカがつきにくいフッ素加工が施されています。
このため、定期的にクエン酸洗浄を行えば、長期間清潔に使うことができます。
自動運転・湿度モニターなどの搭載状況
EE-RU35は「自動加湿モード」と「湿度モニター表示」を搭載しており、部屋の湿度に応じて自動で加湿量を調整します。
これにより、加湿しすぎによる結露や不快感を防ぎ、快適な湿度（40〜60%）を保つことが可能です。
一方EE-MB20には湿度センサーは搭載されていませんが、運転の強弱を自分で選ぶシンプル操作に特化しています。
自分で細かく湿度を管理したいユーザーには向かないものの、寝室や個人用としては十分な性能です。
メンテナンス性（給水・清掃・フィルター不要など）
象印のスチーム加湿器は全モデル共通で「フィルター不要」の設計が特徴です。EE-RU35・EE-MB20ともに、水を沸騰させることで雑菌を除去するため、清潔な蒸気を維持できます。
また、両機種ともにクエン酸洗浄モードを搭載しており、ボタン一つで手軽に内部洗浄が可能。
水アカの付着を抑え、長く清潔に保てます。特にEE-RU35は給水口が大きく、タンクを持ち運ばずに上から給水できる点が便利です。
サイズ・重量・設置場所の自由度
EE-RU35は3.0Lタンクを搭載する分やや大きめですが、安定感があり転倒しにくい構造です。
リビングやオフィスなど、ある程度スペースのある環境に最適です。
EE-MB20は軽量・コンパクトで、棚やベッドサイドにも設置しやすく、移動も簡単です。特に寝室や個室で使用する場合、場所を取らずに配置できる点が高く評価されています。
どちらを選ぶべきか：ユーザー・用途別のおすすめ
加湿能力・サイズ・機能性・価格を総合的に考えると、EE-RU35とEE-MB20は明確にターゲットが異なります。
どちらが適しているかは、使用場所の広さと目的によって判断するのがポイントです。
リビングや複数人で使うならEE-RU35が適している理由
EE-RU35は広い空間に対応できる加湿能力を持ち、家族や複数人で使うシーンに向いています。
自動湿度調整やタイマー機能があるため、長時間運転しても快適な湿度を保ちやすく、就寝中や日中の使用にも便利です。
さらに、タンク容量が大きいため、頻繁な給水の手間を減らしたい方にもおすすめです。
部屋全体をしっかり加湿したい人には最適なモデルといえます。
寝室・一人暮らし・省スペース利用ならEE-MB20が向いている理由
EE-MB20はコンパクトで軽量なため、一人暮らしの部屋や寝室などの小空間に最適です。
消費電力が少なく、運転音も静かで、睡眠中でも気になりにくい設計となっています。
また、価格が手頃で操作もシンプルなため、初めてスチーム式加湿器を購入する人にも扱いやすいモデルです。
省エネと静音性を重視する方に特におすすめです。
購入前にチェックしたいポイント（部屋の大きさ・運転音・電気代）
購入前に確認すべきポイントとして、まず部屋の広さと適用畳数を一致させることが大切です。
広い部屋にEE-MB20を使うと加湿が追いつかず、逆に狭い部屋にEE-RU35を置くと結露の原因になることもあります。
また、電気代の面ではEE-MB20が省エネですが、加湿性能を優先する場合はEE-RU35が有利です。
運転音に関しては、静かな環境を求めるならEE-MB20が向いています。
このように、使う部屋の条件と生活スタイルを考慮して選ぶことが、後悔しない購入につながります。
価格・発売時期・後継モデルの動向
EE-RU35とEE-MB20はいずれも近年発売されたモデルで、象印のスチーム式加湿器ラインナップの中核を担っています。
EE-RU35はEE-RQ35などの後継機種が登場しており、より省エネ・静音性が強化された新モデルも注目されています。
一方EE-MB20は、従来のEE-DB50シリーズの後継として登場した軽量モデルで、デザイン面やメンテナンス性が向上しました。
価格はRU35が約14,000円前後、MB20が約11,000円前後と、約3,000円程度の差です。
価格差よりも使用環境を重視して選ぶのがポイントで、「広さ」や「加湿力」「連続運転時間」を求める場合はRU35、「省スペース・静音・簡単操作」を重視するならMB20が最適です。
発売時期と価格帯の比較
EE-RU35は2023年秋ごろ発売、EE-MB20は2022年モデルとして登場しています。
発売時期の差からRU35のほうがやや新しく、省エネ性能が向上しています。
価格は販売店により変動しますが、RU35のほうが高機能な分、価格がやや高めに設定されています。
型番の「RU」「MB」の意味・シリーズの位置関係
「RU」シリーズはリビング向けの大型モデル、「MB」シリーズはコンパクトモデルを示す区分です。
象印のスチーム加湿器シリーズは、用途別にこのような型番体系で整理されており、ユーザーが目的に応じて選びやすい設計になっています。
今後のモデル展開・後継機種や類似モデル比較
今後はRU35の後継として、省エネ性能や静音性をさらに向上させた新モデルが登場する見込みです。また、MBシリーズではより軽量でデザイン性の高いモデルが増える傾向にあります。
類似モデルとしては「EE-RQ35」「EE-RS50」などがあり、加湿能力や価格帯の違いから比較検討する価値があります。
まとめ
本稿では、象印のスチーム式加湿器「EE-RU35」と「EE-MB20」の違いを多角的に比較しました。
まず、加湿能力と適用床面積において、EE-RU35がより広い空間（6〜10畳相当）に対応し、加湿量も多めに設計されている一方、EE-MB20は小部屋向け・省エネ重視の仕様となっています。
次に、使いやすさ・機能の面ではEE-RU35が自動運転や湿度モニター、サイレントモードなど多機能を備え、EE-MB20は機能を絞ってシンプルかつコストを抑えたモデルと言えます。
さらに、サイズ・重量・消費電力・電気代といった実使用の観点でも、EE-MB20が軽量・省電力・静音設計で取り回しが良く、寝室や個室利用に適しています。
以上より、例えば「家族で使う広めのリビングに設置したい」「しっかりと加湿して湿度管理を自動化したい」という方にはEE-RU35が向いており、「一人暮らしや寝室など静かに・省エネで使いたい」という方にはEE-MB20が適切といえるでしょう。
ご自身の部屋の大きさ、使用目的、静音性・電気代などをあらかじめ確認したうえで、適したモデルを選んでください。
