家電選びにおいて、「機能」「価格」「使い勝手」のバランスを見極めることは非常に重要です。
特にドラム式洗濯乾燥機のような大型家電では、毎日の“お洗濯”の質が変わり、アイロンがけやニオイ・シワなどのストレスも軽減されます。
そこで本記事では、BD‑SW120MとBD‑SW120Kという、同シリーズながらモデルチェンジによる改良点や価格差、異なる機能などを丁寧に比較。
「どちらを選べばよいか？」という迷いを抱える方に向けて、用途別のおすすめも紹介します。
機能の進化を重視するか、コスト重視で旧モデルを狙うか──あなたの優先条件に応じた選び方を、ぜひご覧ください。
「BD-SW120M」と「BD-SW120K」基本スペックの違い
日立のドラム式洗濯乾燥機「BD-SW120M」と「BD-SW120K」は、いずれも大容量12 kg洗濯／6 kg乾燥に対応した上位シリーズ「ビッグドラム」の人気モデルです。
両モデルの基本構造は同一で、ヒートポンプ乾燥による低温乾燥や、糸くずを自動で集める「らくメンテ」機能など、使い勝手を重視した共通仕様が搭載されています。
しかし、細部の機能やコース設定、エネルギー効率においては明確な違いがあります。
特に「BD-SW120M」は「BD-SW120K」の後継モデルとして、乾燥効率の最適化や新コース追加など、日常の使い勝手に関わる改良が行われています。
価格面では、BD-SW120Mが上位モデルとして販売価格が高めであり、BD-SW120Kは型落ちにより価格が下がっている点が購入検討時の大きな比較ポイントとなります。
容量・乾燥方式・共通仕様の確認
両モデルとも洗濯容量12 kg、乾燥6 kgの大容量仕様です。
乾燥方式はいずれもヒートポンプ方式で、省エネと衣類の痛みに配慮した低温乾燥を実現しています。
共通機能として、糸くずフィルターを無くした「らくメンテ」、洗剤自動投入、スマートフォン連携機能（アプリ操作）など、利便性を高める設計が採用されています。
そのため、どちらを選んでも洗浄力・乾燥力・メンテナンス性の点では高い満足度を得られるモデルです。
発売時期・モデルチェンジの位置づけ
「BD-SW120K」は2024年モデル、「BD-SW120M」はその後継にあたる2025年モデルです。
シリーズとしては「SW120」ラインを継承しつつ、M型では細かな使い勝手と省エネ性の改良が行われています。
また、デザイン面でも操作パネルの視認性が改善され、よりシンプルでモダンな外観へとアップデートされています。
従来モデルの弱点だった乾燥時の衣類のシワや取り出しにくさが軽減されている点も、モデルチェンジの主な目的とされています。
実売価格とコストパフォーマンスの比較
市場価格では、「BD-SW120M」はおおよそ30万〜35万円前後、「BD-SW120K」は20万円前後で販売されており、約10万円以上の価格差があります。
価格差の要因は、新機能の追加・省エネ化による製造コスト上昇に加え、最新モデルの付加価値設定によるものです。
コスパを重視するユーザーにとってはBD-SW120Kも依然として魅力的であり、特に家電量販店やネットショップのセール時には大幅な割引が期待できます。
一方、長期的な電気代・水道代の節約を考えると、BD-SW120Mの方がランニングコスト面で優れており、長く使う前提なら価格差を吸収できるケースもあります。
追加／改良された「BD-SW120M」の新機能
BD-SW120Mでは、従来モデルBD-SW120Kに比べて複数の機能強化が行われています。
特に注目されるのが「温風ほぐし脱水」や「新コース対応」、そして環境性能の改善です。
これらの改良は、洗濯仕上がりの質を向上させると同時に、日常の家事ストレスを減らすことを目的としています。
よりふんわり乾燥、シワを防ぐ仕上がりを求める方には、このアップデートは大きな魅力となるでしょう。
温風ほぐし脱水機能とは何か
温風ほぐし脱水機能は、脱水工程の際に温風を送り込むことで、衣類の絡まりやシワを軽減し、乾燥前の仕上がりを滑らかにする技術です。
これにより、乾燥後のアイロンがけの手間が大幅に減少します。
特にシャツやブラウスなど、シワが気になりやすい衣類では違いが顕著であり、仕事着が多い家庭では実用性が高いポイントです。
また、脱水時に発生するドラム内の振動を抑える効果もあり、騒音面でも改善が図られています。
新コース（すすぎ剤／アリエールMiRAi）対応の意味
BD-SW120Mでは、P&Gの「アリエールMiRAi」などの専用洗剤を想定した「高濃度洗浄コース」や、柔軟剤仕上げをより最適化する「すすぎ剤コース」が追加されています。
これにより、洗剤メーカーとの連携による最適な洗浄プロセスが可能となり、衣類の黄ばみやニオイを防止する性能が強化されました。
また、すすぎ時の水流を調整することで、肌残り成分を低減し、敏感肌にも配慮した洗い上がりを実現しています。
こうした専用コースは、より細かいニーズに応える方向への進化といえます。
省エネ・環境配慮デザインの向上
ヒートポンプユニットの改良により、BD-SW120Mでは年間消費電力量がKモデルに比べて約5〜10％程度削減されています。
また、冷媒制御の最適化により乾燥時間が短縮され、衣類のダメージを防ぎつつ消費電力を抑える設計となっています。
さらに、リサイクル性を考慮した素材選定や静音性の強化など、環境性能と快適性の両立も進んでいます。
環境意識の高いユーザーや電気代を重視する家庭では、長期的にメリットを感じやすい改良点です。
「BD-SW120K」で残る魅力・旧モデルの強み
「BD-SW120K」は旧モデルながらも、多くの家庭にとって実用性が高い優秀なモデルです。
特に、基本性能が非常に高く、洗浄力・乾燥力・静音性のバランスが取れているため、型落ちであっても満足度は依然として高い水準を保っています。
加えて、最新モデルとの差は細部の機能や省エネ性にとどまるため、価格面での優位性を考えると「今が買い時」とされることも多いです。
さらに、Kモデルにのみ搭載されている「ダニ対策コース」は、家庭によっては非常に価値のある機能となっています。
ダニ対策コースの価値と内容
「BD-SW120K」の特徴のひとつが「ダニ対策コース」です。
このコースでは高温水を使用して、衣類や寝具に潜むダニを効果的に除去することを目的としています。
アレルギー体質の家族や小さなお子様がいる家庭では、この機能が特に重宝されます。
最新モデルのBD-SW120Mではこのコースが削除されているため、アレルギー対策を重視する家庭では旧モデルを選ぶメリットがあります。
また、寝具や布団カバーなどを頻繁に洗うユーザーにとっても、清潔さを維持する上で欠かせないポイントです。
型落ち価格でのコスト削減メリット
BD-SW120Kはすでに後継機が登場したため、実売価格が大幅に下がっています。
同等の洗浄力や乾燥性能を維持しながら、10万円以上安く購入できるケースもあるため、コスパを重視する層にとっては非常に魅力的です。
また、型落ちモデルは在庫限りの販売となる場合が多く、値引き交渉がしやすい点も見逃せません。
省エネ性能で若干劣るとはいえ、短期間での買い替えを想定しているユーザーや、初めてドラム式洗濯機を導入する家庭にとっては十分な性能を備えています。
どちらを選ぶべきか？用途・優先条件から見る選び方ガイド
BD-SW120MとBD-SW120Kのどちらを選ぶべきかは、「どの機能を重視するか」で答えが変わります。
最新機能・省エネ性能・仕上がりの美しさを求めるならBD-SW120M、一方で価格・清潔性・基本性能の高さを求めるならBD-SW120Kがおすすめです。
以下では、それぞれのタイプに合った選び方のポイントを紹介します。
シワ軽減・最新機能重視なら「BD-SW120M」
日々の洗濯で「アイロンがけの手間を減らしたい」「見た目の仕上がりを重視したい」という方には、BD-SW120Mが最適です。
「温風ほぐし脱水」機能により、乾燥後のシワを最小限に抑え、衣類をふんわり仕上げることができます。
また、スマートフォン連携によって運転状況を確認したり、アプリからコースを設定できる点も利便性を高めています。
高級衣類を多く扱う家庭や、ビジネスウェア中心の家庭にとっては、このアップデートが快適性に直結します。
コスト重視・アレルギー対策を重視なら「BD-SW120K」
コストパフォーマンスを重視する場合はBD-SW120Kが有力です。
洗浄力や乾燥効率といった基本性能は十分高く、日常使いにおいて不満はほとんどありません。
さらに、ダニ対策コースによってアレルギーケアを重視した洗濯が可能であり、家庭内の衛生意識が高い人にも向いています。
低価格帯で入手できるため、初めてドラム式を導入する家庭や、価格重視で上位モデルに近い性能を求めるユーザーに適した選択です。
設置環境・使い方から見た選びポイント（家族構成・衣類量）
どちらのモデルも12kgの大容量で、4〜5人家族でも十分対応可能です。
ただし、設置スペースやドアの開閉方向によって選択肢が変わる場合があります。
例えば、マンションなどでスペースが限られている場合、搬入経路やドア開き方向を事前に確認することが重要です。
また、1日に複数回洗濯を行う家庭では、省エネ性能に優れたBD-SW120Mのほうがランニングコストを抑えられ、結果的に経済的な選択となる場合もあります。
購入前チェックポイントと注意点
最後に、購入前に確認しておくべき実用的なポイントを紹介します。
高機能モデルであるほどサイズや重量も大きくなるため、搬入経路や設置スペースを事前に確認することが不可欠です。
また、型落ちモデルを購入する場合は、在庫状況や保証期間、アフターサービスの有無にも注意が必要です。
実際に使う時の電気代・水使用量の視点
BD-SW120Mは省エネ設計により、年間の電気代を抑えられる点が魅力です。
一方、BD-SW120Kも効率性は高いものの、長時間使用を続けるとわずかにランニングコストの差が生じます。
長期的なコストを重視する場合は、最新モデルを選ぶ方が経済的になるケースが多いです。
また、水使用量はほぼ同等ですが、Mモデルではすすぎ効率の最適化により若干の節水が可能となっています。
設置スペース・ドア開き方向・搬入条件の確認
ドラム式洗濯機は奥行きが大きいため、設置スペースに余裕が必要です。
特に、BD-SW120Mはデザインがやや丸みを帯びた形状となっているため、寸法の確認が欠かせません。
また、左開き・右開きの違いによりドアの干渉が起こる場合もあるため、購入前に現場確認を行うと安心です。
搬入経路に階段や狭い通路がある場合は、販売店に相談して事前に搬入ルートを確保しておきましょう。
保証・アフターサービス・型落ちモデルの注意点
型落ちモデルのBD-SW120Kを購入する際には、メーカー保証が短く設定されている場合があります。
家電量販店での延長保証を利用することで、長期的な安心を確保できます。
また、交換部品やフィルターの供給期間が短くなる可能性もあるため、メンテナンス性を重視する場合は最新モデルを選ぶのが無難です。
一方、BD-SW120Mでは最新設計に基づいたサポート体制が整っており、将来的な部品交換や修理対応も安心して受けられます。
まとめ
「BD-SW120M」と「BD-SW120K」を比較すると、容量・乾燥方式・基本的な洗浄性能などはほぼ同じながら、搭載されている“新機能”と価格設定に明確な差があります。
具体的には、BD-SW120Mでは「温風ほぐし脱水」「すすぎ剤対応コース」「油汚れに強い特別コース」「省エネ性能改善」などが追加されており、洗濯～乾燥後の仕上がりや使い勝手をより重視するユーザーに向いています。
一方、BD-SW120Kは型落ちモデルではありますが「ダニ対策コース」搭載など、アレルギー対策を重視する家庭や、価格を抑えて高性能機を手に入れたい方には十分魅力的な選択肢です。
結局のところ、選ぶべきは「何を重視するか」です。シワ・仕上がり・使い勝手を優先するならBD-SW120M、コストパフォーマンス・アレルギー対策重視ならBD-SW120Kと、用途・予算・生活スタイルに応じて判断すると失敗しにくいでしょう。
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