シャープのハイブリッド方式衣類乾燥除湿機、CV-RH140とCV-SH150。
この2機種は見た目こそ似ているものの、細かなスペック・使い勝手・コスト面で違いがあります。
たとえば、除湿能力や衣類乾燥時間、運転音などが改良されており、最新モデルには「より速く」「より静かに」乾かすための改善が見受けられます。
一方で、旧モデルであるCV-RH140は型落ちによる価格の優位性があり、「十分な性能を抑えた価格で使いたい」というユーザーには魅力的です。
本記事では、両モデルの共通点と相違点を明確に整理し、用途・予算・重視したいポイントから「どちらを選ぶべきか」をわかりやすく解説します。
除湿機選びで迷っている方、ぜひ最後までご覧ください。
製品概要:CV-RH140/CV-SH150 の基本スペック
シャープの衣類乾燥除湿機「CV-RH140」と「CV-SH150」は、どちらもハイブリッド方式を採用した高性能モデルです。
CV-RH140は2023年モデルで、CV-SH150はその後継となる2024年モデルとして登場しました。
両者はプラズマクラスター25000を搭載し、除湿・衣類乾燥・カビ抑制を一台でこなす点が共通しています。
主な違いは、SH150の方が除湿能力や静音性が若干強化されている点です。
外観やサイズはほぼ同じですが、内部構造やモーター効率の改善によって運転音を抑えつつ、乾燥スピードを向上させています。
これにより、部屋干しをする機会の多い家庭では、SH150の方がより快適に使える仕様となっています。
両モデルの共通仕様
CV-RH140とCV-SH150はいずれも「コンプレッサー+デシカント方式」のハイブリッド除湿機です。
この構造により、夏はパワフルに除湿し、冬はデシカントでしっかり乾燥できるため、一年を通して安定した性能を発揮します。
さらに、プラズマクラスター25000搭載で、部屋干し臭やカビの発生を抑制。内部のカビ菌繁殖を防ぐ「内部乾燥運転」機能も共通しています。
また、衣類乾燥モード・除湿モード・自動運転など、使いやすい運転モードを備え、日常使いでもストレスなく操作可能です。
各モデルの発売時期・位置づけ
CV-RH140は2023年春に発売されたモデルで、当時の上位機種として人気を集めました。
一方、CV-SH150は2024年登場のリニューアル版で、後継モデルとして細部の改良が施されています。
大幅なデザイン変更はありませんが、静音性能・乾燥時間・省エネ性の面でアップデートされており、「日常的に使う快適さ」を重視する方向けの進化モデルといえます。
価格帯では、CV-RH140が型落ちとなるため実売価格が下がり、コスパ重視層からの支持を得ています。
主な違いポイント ① 除湿能力・適用面積
除湿能力の比較は、日常使用に直結する重要なポイントです。CV-RH140は定格除湿能力12L/日(60Hz時)に対し、CV-SH150は約13L/日と若干高くなっています。
この差はわずか1Lですが、湿度の高い梅雨や冬場の結露対策では体感的に効果を感じやすい部分です。
適用床面積も若干広がり、木造住宅での除湿可能範囲が約14畳→15畳に拡大。
鉄筋コンクリートでは28畳程度まで対応しています。
結果として、CV-SH150はより広い部屋でも効果的に除湿でき、ファミリー層に適しています。
定格・最大除湿能力の比較
CV-RH140:12L/日(60Hz)/11L/日(50Hz) CV-SH150:13L/日(60Hz)/12L/日(50Hz)
この1Lの違いは、運転効率の改善によるものです。内部の熱交換ユニットが改良され、同じ消費電力でもより多くの水分を取り除けるようになっています。
また、高湿環境下での連続運転時にも性能が安定しやすく、特に梅雨の長雨時期に強みを発揮します。
木造・鉄筋住宅での適用畳数目安
CV-RH140は木造14畳・鉄筋28畳、CV-SH150は木造15畳・鉄筋30畳が目安です。
この差は、リビング全体をカバーしたい場合に有効で、広い空間でも除湿ムラが出にくいのが特徴です。
また、室温が低い冬場でも除湿力を保てるのはハイブリッド方式ならではのメリットで、部屋干しの季節を問わず安定した乾燥効果を期待できます。
主な違いポイント ② 衣類乾燥時間・消費電力
CV-RH140とCV-SH150の最も実感しやすい違いの一つが、衣類乾燥時間と消費電力です。
両機種ともにハイブリッド方式でスピーディな乾燥を実現していますが、CV-SH150では内部の送風制御とヒーター効率が改善されており、同条件下で約10〜15%ほど乾燥時間が短縮されています。
たとえば、衣類2kgを乾かす場合、CV-RH140では約100分前後だったのに対し、CV-SH150では約85〜90分で完了するケースが多いです。
また、ヒーター稼働を最適化したことで、乾燥時間の短縮と同時に電力消費のバランスも向上しています。
衣類2kg乾燥時の時間比較(梅雨/冬)
CV-RH140の乾燥時間は、梅雨時期で約100〜110分、冬場で約120分前後です。
一方、CV-SH150は梅雨時で約85〜90分、冬場でも100分を切るスピード乾燥を実現。
シャープ独自の風向制御技術「ワイドスイングルーバー」の最適化により、洗濯物全体にムラなく温風が届くよう設計されています。
そのため、衣類の乾きムラが少なく、厚手のバスタオルやデニム類でもより均一に乾燥します。
消費電力・電気代目安の違い
CV-RH140の消費電力は最大325W、CV-SH150は最大310Wとわずかに省エネ化されています。
年間使用頻度を考慮すると、CV-SH150の方がトータルで電気代を5〜10%ほど抑えられる計算になります。
また、SH150では「自動制御モード」でのヒーター制御がより緻密になり、必要以上に温風を使わず最適な除湿状態をキープできるため、効率面での進化が確認されています。
主な違いポイント ③ 騒音・静音性
除湿機選びでは見落とされがちですが、騒音レベルも重要な比較ポイントです。
CV-RH140の運転音は標準モードで約41dBでしたが、CV-SH150ではモーター制御の改良により約37dBまで低減されています。
この4dBの差は体感的にも「ワンランク静か」と感じるレベルで、特に夜間や寝室での使用時に快適さが増します。
また、SH150には新搭載の「静音乾燥モード」があり、衣類乾燥時でも音を抑えながら長時間運転が可能になっています。
標準運転時/音控えめモードの騒音比較
CV-RH140:標準モード 約41dB/静音モード 約38dB CV-SH150:標準モード 約37dB/静音モード 約34dB
一般的に40dBを下回ると「図書館レベルの静かさ」とされており、CV-SH150は静かなリビングや寝室にも置きやすいモデルです。
運転音の低減には、ファンバランスの最適化とモーター制御ICの新設計が貢献しており、シャープが重視する“生活空間への溶け込み”を意識した改良が見られます。
主な違いポイント ④ 価格・コストパフォーマンス
価格面では、CV-RH140が型落ちとなっているため、CV-SH150より1万円前後安く購入できるケースが多く見られます。
2025年現在の実売価格を比較すると、CV-RH140が約4.4万円前後、CV-SH150が約5万円台前半で推移しています。
機能面の差が小さいことから、コストパフォーマンスを最優先するユーザーにはCV-RH140が人気です。
一方、静音性や乾燥スピードに価値を感じる人は、多少高くてもCV-SH150を選ぶ傾向があります。
購入価格・型落ちメリット
CV-RH140は販売終了モデルのため、通販サイトによっては在庫限りの特価販売が行われています。
価格が安いだけでなく、性能的にも最新モデルと大きな差がないため、コスパ重視層にとっては非常に魅力的な選択肢です。
また、長期保証を付ければ、型落ちでも安心して使い続けることができます。
ランニングコスト(電気代)を考慮した比較
年間での電気代は、CV-RH140が約6,000〜6,500円、CV-SH150が約5,800円前後と推定されます。
消費電力のわずかな差ではありますが、長期的な使用では一定のコスト差が生まれます。
「初期費用重視ならCV-RH140」「省エネ重視ならCV-SH150」といった選び方が現実的です。
選び方ガイド:自分に合ったモデルはどちら?
CV-RH140とCV-SH150は、いずれもシャープの人気除湿機シリーズで、基本性能は非常に近いモデルです。
しかし「どちらを選ぶべきか」は、ユーザーのライフスタイルや優先ポイントによって異なります。
ここでは「コストを重視する場合」と「性能・静音性を重視する場合」に分けて、最適な選び方を解説します。
また、購入前に確認すべき設置環境やメンテナンス性についても、後半で詳しく紹介します。
「コストを重視」するなら CV-RH140 が向いている理由
CV-RH140は、後継モデルCV-SH150と比べて価格が1万円程度安く、性能面でも大きな差がないのが最大の魅力です。
除湿能力・乾燥性能・プラズマクラスター機能などは共通しており、基本的な家庭用途であれば十分満足できる実力を備えています。
特に、「夜間の静音性よりもコスト重視」「リビングや脱衣所での短時間利用が中心」という家庭には、CV-RH140が最適です。
さらに、型落ちモデルはセールや在庫処分で安く入手できることが多く、長期保証を追加してもトータルコストを抑えやすい点も魅力です。
「性能・静音・速乾を重視」するなら CV-SH150 が向いている理由
CV-SH150は後継モデルとして、運転音の静粛化や乾燥スピードの向上が図られています。
特に夜間や寝室で使用する場合、静音モードの34dBは「ほとんど気にならない」レベルで、家族の就寝中でも快適に使えます。
また、衣類乾燥の効率化により、梅雨や冬場でもスピーディに洗濯物が乾くため、「部屋干し中心の家庭」や「共働きで夜に洗濯する世帯」に最適です。
省エネ性能の向上もあり、ランニングコストを抑えながら快適な乾燥性能を得られる点が魅力といえるでしょう。
チェックポイント:購入前に確認したいこと
どちらのモデルを選ぶにしても、購入前に「使用環境」と「メンテナンス性」を確認しておくことが重要です。
除湿機は部屋の広さ・気温・設置場所の通気性によって性能の体感差が出やすく、適した条件で使うことで初めて本来の力を発揮します。
また、フィルターやタンクの手入れを怠ると、除湿効率が低下するだけでなく、ニオイやカビの原因にもなります。
設置場所・除湿/乾燥用途の確認
CV-RH140・CV-SH150ともに、室内の湿気対策・衣類乾燥・結露防止など幅広い用途に対応していますが、最適な設置環境を選ぶことが大切です。
部屋干し用として使用する場合は、洗濯物から1〜2m離した位置で運転すると効果的。
また、エアコンや扇風機と併用すると空気の循環が良くなり、乾燥ムラを防げます。
狭い脱衣所などに設置する際は、排気方向を壁に向けないよう注意しましょう。
メンテナンス・フィルター・保証など
両モデルには抗菌フィルターが搭載されていますが、約2〜3か月に一度は掃除機などでほこりを除去することが推奨されています。
タンク内の水は使用後に毎回捨てることで、カビや菌の繁殖を防止できます。
また、シャープ製品は国内メーカーの中でも保証対応が丁寧で、延長保証サービスを付けると長期使用でも安心です。
型落ちモデル(CV-RH140)を購入する場合は、販売店の保証条件も事前に確認しておくと良いでしょう。
まとめ
CV-RH140とCV-SH150はいずれもシャープのハイブリッド方式を採用した衣類乾燥除湿機で、プラズマクラスター25000搭載など基本仕様には大きな差がありません。
しかしながら、最新モデルであるCV-SH150は「除湿能力のわずかな向上」「衣類乾燥時間の短縮」「運転音の低減」といった改良が加えられており、性能・静音性・速乾性を重視する方には非常に魅力的な選択肢です。
一方、CV-RH140は型落ちモデルゆえに価格が抑えられており、「除湿・衣類乾燥機として十分な性能があればいい」「コストを重視したい」という方にはコストパフォーマンスが高いモデルと言えます。
購入時には、「使用する部屋の広さ」「衣類の乾燥頻度」「運転音の許容レベル」「電気代・ランニングコスト」などを併せて考え、どちらのモデルが自分の生活スタイルに適しているかを判断することが重要です。
両モデルの特徴を理解したうえで、自分に合った1台を選びましょう。

